「それでも食べて生きてゆく 東京の台所」 に学ぶ
大切な何かを失うことは怖いし辛いけれど、
生きることは、失うことの連続なのだ
と分かり始めた50代。
失ったからこそ手に入ったものもある。
他の人もみな同じなんだなぁ。
何も失っていない人などいないのだ。
「それでも食べて生きてゆく 東京の台所」
著者:大平一枝 毎日新聞出版
台所から人生の哀しみや愛おしさを描く
喪失と再生のノンフィクションに
心が揺れました。
台所や食を通して困難から
立ちあがろうとする人たちの生活が
いきいきと描かれています。
著者の文章があたたかくて素敵です。
大平さんの2015年著書「東京の台所」は
他人の台所を覗き見するような楽しさがあり、
主に写真を楽しんでいたのですが、
「それでも食べて生きて・・・」は
台所の裏に隠された歴史、
住人の歩んできた人生に釘付け。
「東京の台所」で掲載された方の
その後の台所も感慨深い。
歳月を経て大きく変わったことや、
全然変わらないこと、変えられないことは
人それぞれで、かけがえがないその人らしさ。
そしてそれを取り巻く周囲の人たちの温かさ、
心に沁みます。
食べることは、生きる力になります。
その人の生に密接に関わる台所は
その人の生活を表現する場所でもありますね。
泣きながら料理を作り、
味が分からなくてもしっかりご飯は食べた
あの頃のことを思い出しました。
あの時のあのキッチン、どんなだったかな。
記録しておけば良かった^^
泣いたり、笑ったり、
私はこれからも人生の大切なことを
キッチンで考えて過ごしていくのでしょうね。
<30代後半からの台所変遷>
①結婚した頃:ファミリー向け賃貸マンション
かわいい⁉︎ 主婦気取りの台所
②離婚直後:ワンルーム賃貸アパート
殺風景でわびしい狭い台所
③安定収入を確保:UR賃貸
人並み⁉︎おひとり様には広すぎ台所
④老後を見据えて:新築マンション購入
おひとりさま老後にはちょうどいい
けど、40代料理好きには物足りない⁉︎
⑤都落ち⁉︎新天地で活躍⁉︎:築50年越えの分譲団地
ボロボロすぎて使えずリノベーション中に
間借りした母の台所
⑥古団地リノベーション:築50年越えの分譲団地
全部自分で選んだ自分仕様の台所
30代後半から今に至る台所は6つ。
私の人生の喪失と再生物語に深く関わってますね〜。
写真は残ってないけど、キッチンネタは豊富^^
次回登場のチャンスを狙っちゃう⁉︎
タイトルは「それでも食べ続ける 東京近郊の台所」
ぽっちゃりさんばかり登場ってことで^^
