団地日記

築50年越えの団地暮らし ✳︎✳︎✳︎のんびり老後の準備始めました✳︎✳︎✳︎ 

「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う」


吉本ばななの「キッチン」を読んだのはまだ学生だった頃。
主人公桜井みかげは台所が自分の居場所で、
当時そのセリフに共感しました。
今も私は台所が好きで、家時間はほとんど台所で過ごしてます。


キッチンにあるテーブルで、書類を整理したり、
思い出のある雑貨を眺めたり。


洗濯や物干し作業、アイロンがけも台所で。
気になった場所をすぐ掃除できるように
掃除グッズも完備してあります。


そして疲れたら
すぐお茶できるように準備も怠りなく。
台所は料理するだけでなく、
この部屋のコックピットになるように
リノベーションしてもらいました。


「何度も苦しみ何度でもカムバックする。
負けはしない。力は抜かない」(キッチンより)


団地に引っ越さなくてはならず、
この先の生活が見えなくなったとき
「このまま負けた気分で過ごし続けるつもり?
これぐらいのことで快適な老後生活を諦めはしない」
そんな気持ちが団地リノベーションに
つながったように思います。
できることにはベストを尽くそう。


「世界は別に私のためにあるわけじゃない。
だから、いやなことがめぐってくる率は決して、
変わんない。自分では決められない。
だから他のことはきっぱりと、
むちゃくちゃ明るくしたほうがいい」(キッチンより)


数十年ぶりに「キッチン」の名言を読み返して、
なるほど〜と思いました。
学生の頃よりも実感がある分、理解が深まりました。


リノベーション、とにかく明るい部屋にしたかった。
赤、青、黄色、緑・・・明るい壁の色を選んだのは
どうにもならないどんよりした暗さを抱えていたからこそ、
居場所だけは明るくしておきたかったのかもしれません。
住まいがパワスポなら、負けない気がしたから(単純)


自分では決して選ばなかったであろうこの団地。
今では「この団地で良かった!」「引っ越して正解」
と感じています。辛かった日々も笑い話になりました。

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